【体験談】東京消防庁の「VR防災体験車」が家の近くにやって来たから乗ってきた

【体験談】東京消防庁の「VR防災体験車」が家の近くにやって来たから乗ってきた

115インチのモニターが装備されている。「体験の期待感を上げる」ためだという。とにかくテンションを上げようとしてくる。

地震は怖い。できればリアルで体験したくないものだが、VRでなら体験してやってもいい。

そんな私の気持ちを察した(?)のが東京消防庁だった。東京消防庁では「VR防災体験車」というものを所有しており、VRで各種災害を体験してもらうため、都内全域を回っているのだという。

「VR防災体験車」(愛称:VR BOSAI)とは、東京消防庁のWebサイトにあった説明はこうある

モーションシートによる各種演出及びヘッドマウントディスプレイのバーチャルリアリティ映像で“これまでにない臨場感あふれる災害疑似体験”を都内全域で可能にすることにより、都民の防災意識の高揚を促進し、訓練参加に繋げていくための専用大型車両

「VRたのしそー!やってみたーい!」と、防災意識よりもVR体験したい意識が高揚しているわけだが、なんと直近、しかも自宅のそこそこ近くで行われる地域の防災訓練イベントにこの防災体験車がやってくることがわかった。というわけで日曜の早朝9時、私はイベント会場へと向かった。

 

VR車は整理券配布イベントだったが…

この日の防災イベントは「馬込地区大田区総合防災訓練」というもので、大田区馬込にある小学校が会場。入場無料の、完全なる地元民向けイベントだ。

VR防災体験車に乗るには整理券が必要とのことで、さっそく券をもらいに行った。

整理券ゲット

ところが整理券を受け取った直後、受付にいた人が声をかけてきた。

「やっぱりヤダって言って帰っちゃった人がいるので、すぐ乗れますよ!」

 

そんな人がいるのかと驚いたが、ふと周囲を見回すと参加者の年齢層がやたら高い。高齢者で持病のあるような人の場合、VRは当日の体調と相談して、慎重に考えるべきだろうし、得体の知れないVRを怖がるのも無理はない。

                 高齢者が多い。本当に多かった。これが高齢化社会の縮図だ

さて、VR体験の列に並んでいると、気がつけば行列は女性ばかり。列の外に、列に並ぶ女性のご主人らしき男性がニコニコしながら「俺はいいよ〜」などと言っているのが聞こえたので、もしかしたら「やっぱりヤダ」と言ったのはこの人か。

体験が終わって、降りる人たち

今回体験したコンテンツは「地震編」。1回のコンテンツは3分間で、自宅にいる時に大地震が起きたという設定の映像だ。

ヘッドマウントディスプレイを装着し、席に着く。

VR施設でくれるような、白いカバーはもらえなかった

私の横に並んでいた女性はウキウキしながらこう言った。

「ディスニーランドにこういうのあるわよね~」

 

ああ、ありますよねこういうの…。完全にアトラクションに行列している時のテンションだ。

着席すると、すぐに体験がスタートした。ネタバレ回避のため、以下は私の心の動きを表現させていただく。

〜〜VR防災体験スタート〜〜

(始まった…)

(お、揺れてきた揺れてきた)※けっこうな揺れ

(割と大変なことになってきたな…)

(なんか来た!プシューって来た!何が来たんだこの場合!)

(わーーーーーーーーーーーーーーーーー)※画面がほぼ真っ暗に

(…やべえ…そういう設定かよ…)※それなりにヤバい状況

(…希望が見えた…!ありがとう東京消防庁…!)※感動的なエンド

あっという間の3分だった。なかなかリアリティーある映像だったし、激しい地震が襲ってきた状況に限りなく近い状態を体感できたと言えよう。

体験してみたい人は、東京消防庁のWebサイトに今後の出動について記載されている。もしも近所にやってくることがあったら、ぜひ乗ってみてほしい。

防災意識を高めるイベントを体験

VRを終え、せっかくなので会場を一周してみることにした。ニチアサタイムが終わったからか、家族連れの姿も目立ってきていた。小さなお子さんも楽しめる体験コーナーがいくつも設けられていたが、最も長蛇の列ができていた人気コンテンツがこれ。

親子で消防士のコスプレをして乗車できる

まあ、子どもは乗りたいよね…。

炊き出し

普通のお米と変わらない味

アルファ米を使ったカレーライスの炊き出しが行われていた。もちろん無料だ。アルファ米を食べるのは初めてで、しかも朝ごはんを食べていなかったので空腹が最高のスパイスという状態ではあったが、予想以上に美味しかった。

煙の体験

火災が起きた家屋の中を通り抜ける体験だ。こちらは煙の中で撮ったものだが、この画像通り、まわりがマジで見えない。「壁に左手をつけて歩いてください」と言われたが、そうしないと通り抜けられなかった。

ほんとに周りがまったく見えない

アルミ缶を使った火起こしキット

スーパードライと一番搾り

アルミ缶を2つ使い、固形燃料を入れて簡易的な調理器具に出来るというもの。これで炊いたというご飯もいただいたが、全然OKだった。

「各家庭に常にビールを置くべきですね」

説明員「そうですね!(笑顔)」

乾燥野菜

市販の乾燥野菜や自作した干し野菜

日頃から乾燥野菜をストックしておくことで、避難生活で不足してしまう野菜を取れるようになるという。確かに食事が偏ってしまうだろうから、こうした備えも必要だ。

乾燥野菜はこのように干して作る。味が凝縮してうまみもあるそうだ

 

消火器訓練

2つレバーがあるけど握るのは上のほうだけ

幸い、消火器を使う事態に遭遇したことは一度もないが、使い方を把握しておくためにもトライしてみた。

二股に分かれた消火器のレバーを握ったところ、消防士さんに「両方握ってしまうとその時点で消火剤が吹き出てしまう」と説明を受けた。知らなかった…そして知ってよかった。

救出作戦

地震で建物の下敷きになってしまったを、がれきの下から救出するという体験だ。

ジャッキアップし、

いち、にーの…

引きずり出す!

救出!

地震体験車

これでVRと組み合わせたらけっこう怖いのでは

こちらもバーチャルリアリティーと言える地震体験。関東大震災と、東日本大震災の揺れが体験できる。

説明員「テーブルの足を両手で握ってくださいね」

 

そう指示されて、テーブルの足を握るとすぐに揺れはやってきた。あの時の、東日本大震災の時の揺れだ。再現度高すぎじゃねえか。

震えてるのは大田区のキャラクター、はねぴょん

起震車の揺れを舐めていた私は、テーブルに頭を軽くぶつけながらも数分の体験に耐えたが、ある意味、VR防災体験よりリアルに感じられた。

この他にも、水質検査車の展示やAEDを使った救急措置など、防災に関するあらゆることが紹介されていた。

東京消防庁のマスコット「キュータ」も頑張る

感想

防災体験は思っていたよりも盛りだくさんの内容だった。VR目当てで出かけたのだが、日頃からの心構えや準備、実際に災害に遭うとどうなるのかといったことが体感できたのは良かったと思う。みなさんも地域の防災訓練があったら、時間の許す限り参加してみるといい。この時に知ったことが、本番で役に立つかもしれない。マジで。

こちらが戦利品。各種パンフレットや非常食として食べられるおこわ、クラッカーが記念品としてもらえた。

各種パンフレットは永久保存版だ

緑のペンはなんとライトが点く

阿部さん(仮名)!助かってよかったね!

誰がこの顔にしたのか